Event Report

イベントレポート 2021.10.24

親子こうざ「ぼうさいマイ・タイムライン」を開催しました

親子こうざ「ぼうさいマイ・タイムライン」を開催しました


10月24日(日)の午後、夢キャンパスでは久しぶりの対面イベントとなる『親子こうざ「ぼうさいマイ・タイムライン」』を(一社)二子玉川エリアマネジメンツ主催にて開催し、近隣の親子3組と高校生1名を含む約20名がご参加くださいました。このイベントは、参加者が気象や防災、地域の地形を知り、各自のマイ・タイムライン(避難計画)を作るという内容です。東京都市大学からは、環境学部環境創生学科横田樹広准教授、丹羽由佳理准教授と学生が講座と振り返りセッションを担当しました。

講座内容は休憩をはさみながら以下の4部構成。
〇気象予報士による気象解説と「観天望気の書」づくり (工作 )  
〇二子玉川の地形と水みち講座
〇いざという時の情報収集のしかた
〇親子でマイ・タイムライン(避難計画)をつくろう!

では順を追って見ていきましょう!

まず最初の講座は『気象予報士による気象解説と「観天望気の書」づくり』。気象予報士のお姉さんから、「現在はスーパーコンピューターが高精度にお天気を予測しますが、コンピューターがない昔、空や生きものの様子からお天気を予想していました。それが「観天望気」といいます。」との説明の後、参加者はお天気についてのクイズを解きながら、観天望気の書を完成させいていきます。クイズあり、工作ありの楽しい講座の最後には、オリジナルの観天望気の書が完成。誰かに言いたくなるようなお天気豆知識も沢山教わりました。

観天望気の書を作っています
虹の色はいくつだと思いますか?
観天望気の書、作成中

2番目の講座は本学の環境学部横田准教授による、「二子玉川の地形と水みち講座」。街に降った雨はどうやって川まで流れていくの?街に雨水があふれないようにどんな工夫をすればいいの?を中心に考える座学の時間です。
二子玉川近隣の土地の高低差がわかる立体地図を触って、この地域の特徴の一つ「国分寺崖線」があることを手でも実感したり、崖線の断面イメージ図を見てどんな土でできているのかを知ったり、お家の周りに降った雨はどうやって川まで流れていくのか?などについて学びました。

東京の土地の高低差が一目瞭然

国分寺崖線を手で確かめよう
1番だと思う人「はーい」

3番目の講座は、「いざという時の情報収集のしかた」と題して、世田谷区二子玉川まちづくりセンターの職員の方から、世田谷区の「洪水・内水氾濫ハザードマップ」の見方や、災害時の情報入手方法(テレビ、ラジオ世田谷区HP、Twitter、防災速報アプリ等)、避難警戒レベルについての説明がありました。こういった説明を受けると、2019年の台風19号の緊迫感がよみがえってきました。

緊迫感がよみがえったところで、4番目の講座「親子でマイ・タイムライン(避難計画)をつくろう!」へと進んでいきます。講師は(一社)河川情報センターの鮎川一史さん。

【Step1】自分が住んでいる場所の浸水深などをハザードマップで調べたり、車やペットの有無などを書き込んだり、いざという時どこに避難するかを考えたり。避難先は、避難所だけでなく親戚やお友だちの家なども候補に入れます。

【Step2】台風が発生してから川が氾濫するまでの一般的な日数を知り、その間に各自やっておきたいことを考える。

【Step3】いよいよマイ・タイムラインを作成。Step2で検討した内容を実際にマイ・タイムライン用紙に落とし込んでいきます。

このあと、参加者はマイ・タイムラインを自宅に持ち帰り、ご家族と相談しながらさらに完成度を高めます。

ハザードマップで浸水深を調べよう

ハザードマップで浸水深を調べると…

真剣にマイタイムラインを作ります

最後に本学環境学部丹羽准教授研究室の学生による「振り返りセッション」。今日、学んだことや感想を書き入れてもらった「絵馬」を大きな紙に貼りだして、全員で共有します。

絵馬に感想や学びを書きます
二子玉川の航空写真を背景に絵馬を貼ります
たくさんの絵馬が並びました

ご紹介した講座のほかにも、会場の後方ではボランティア参加くださった東洋大学客員教授の高橋先生が、降った雨水が時間の経過とともにどのように引いていくのか(残っていくのか)がわかったり、カーソルを当てた部分に昔の地図が現れ、今と昔の比較ができる地図をご紹介くださいました。今は住宅地になっていても昔は川が流れていた場所などでは水が引きにくいことが分かり、とても興味深い地図に皆さん興味津々でした。同じくボランティア参加の林将宏さんは手作りの立体地図の展示とともに「二子玉川の地形と水みち講座」では参加者が手で触って国分寺崖線の高低差を実感することができました。

高橋先生の地図に興味津々
林将宏さんの手作り立体地図

ここ数年、全国各地で大雨による被害が多発し、防災はとても身近な課題となっています。また、地球温暖化に伴い、今までに経験したことのない規模の豪雨災害が起こる可能性も指摘されています。そのような事態になっても落ち着いて安全確保ができるように、日ごろから避難計画表「マイ・タイムライン」を確認したりアップデートしておくと慌てずに行動できそうですね。ぜひ、ご家庭内でも話し合ってみてはいかがでしょうか。


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2022年7月1日