2019.01.26

二子玉川かわのまちアクション2018に工学部建築学科小林研究室+小林茂雄教授が参加しました!

二子玉川かわのまちアクション2018に工学部建築学科小林研究室+小林茂雄教授が参加しました!

寒風吹きすさぶ多摩川河川敷。近隣のランニングクラブに所属するらしい人々が軽やかに走り過ぎていくなか、新二子橋の橋脚近辺にゴーグル、マスクを装着しレインコートに身を包む謎の集団が!

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その集団の正体は地元町会や二子玉川に根差した企業が集結して発足した「二子玉川エリアマネジメンツ」のメンバーや、この活動に興味を持って参加申し込みをされた二子玉川近隣の人々と東京都市大学 建築学科 小林研究室の学生たち。新二子橋の橋脚に描かれている落書きを消し、良好な水辺空間の回復を図るとともに参加者の交流を深め、その活動を持続性のあるものにすることが今回の目標です。「世田谷区落書き防止区民活動支援助成」認定事業でもあります。

40名ほどの参加者を5人で1グループとし、8分割した橋脚を各自できれいにしていきます。溶剤、ローラー、ヘラやウエス、タワシを各々手にし、いざ出陣!

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「この橋脚清掃は、参加者に実際に体験してもらうことが目的。多摩川のことを考えるきっかけになればいいんです。どんどん消していくとはまっちゃって、気が付いたら『今日はここまでね』といった範囲をこえて裏面まで消している人とかいらっしゃるんですよ」と二子玉川マネジメンツのメンバーでfutakoloco編集長でもある小林直子さん。

とにかく寒い!風が強すぎて「ラップでパック」のラップを貼り付けるのも一苦労。落書きとの闘いというよりは寒さと風との闘いという感がなきにしもあらずですが…橋脚の近くで見ると「もっと消したい!きれいになるはず!」と思いましたが、ひいて見ると「おぉ~きれいになってる!」。というわけで、今日の橋脚清掃は終了。背後のきれいになった橋脚にご注目ください!

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午後は夢キャンパスに移動してWUP(世界橋脚会議)による事例報告等のあと、東京都市大学工学部建築学科の小林茂雄教授が「落書きの問題と魅力」を語りました。小林先生は『街に描く -落書きを消して合法的なアートをつくろう-』(小林茂雄/東京都市大学小林研究室 編著、理工図書)などの著書もあり、建築光環境、環境心理がご専門です。

小林先生によると、落書きには「景観破壊」「不安感の増長」「治安悪化」などの問題点があり、道路法や刑法などの法律違反つまり「犯罪」にあたります。近年の「落書き」は「グラフィティ」と呼ばれるものが大半ですが、その犯罪行為を軽視し、「アート」だということのみを強弁する向きもあるとか。海外では落書きした本人だけではなく、その落書きを放置した所有者も罰金の対象になるところもあるそうです。また、子どものうちから「Anti-graffiti Education」に取り組む事例の紹介もありました。

IMG_6295ちなみに先生のお気に入りの一枚はこちら↓

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折しも覆面アーティスト・バンクシーの描いた(らしい)絵がみつかった、というニュースの余韻が漂っていた頃。落書きを描く側には「無機質なコンクリートより絵がある方がいい」という主張があったり、渋谷・クロスタワーの一角にある尾崎豊の碑、格闘技の聖地・後楽園ホールの階段に描かれた寄せ書きなど「場所への愛着性」をも生み出す「落書き」。他にも「人の創作活動を街に表す手段」「コミュニケーションを促す手段」「環境の特徴を活かした描写」など、落書きは街を豊かにする可能性も秘めている、と小林先生はおっしゃいます。

小林先生が取り組んでいらっしゃる「光のアート」を利用すれば、「あそびができて、人の手が届かないところにも描くことができる」という点で、街を豊かにする可能性を秘めています。同様に泥で絵を描いたり(水で流せば消える)、マスキングテープで絵を描く(すぐに剥がせる)という表現方法を用いるアーティストもいます。また、世界で最大規模のグラフィティースペース・ニューヨークの5pointzのように一定のスペースを開放して参加性を高めるという方法もあります。

落書きの問題と魅力、今後の方向性について小林先生の講演を聞いたあとは、グループに分かれて「二子玉川の水辺をもっと楽しむために『橋』にどんな『モノ・コト』をプラスしてどんな『場』ができるとよいか?」について参加者で話し合うワークショップが開かれました。「橋カフェ」「ミラーをつけて光のジャングル」「星を描いてプラネタリウム」などなど斬新なアイディアが次々と出されます。

IMG_6323その後、小林先生による講評と今回このプロジェクトに参加した東京都市大学 建築学科 小林研究室のメンバーの紹介がありました。小林研究室は2015年12月に「花筏ワークショップ~二子玉川ライズを「光る花」でうめつくそう!!」で二子玉川デビューを果たしています。

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この写真の中で男子学生が抱えているのが小林研究室の研究成果をご紹介する冊子。各地のライトアップやイルミネーション、ストリートウォッチング、グラフィティの可能性を探るなど、研究成果の集大成となっています。

研究室冊子夢キャンパスにも数冊設置していますので、興味をお持ちの方はぜひ夢キャンで手に取ってみてください!

二子玉川のまちの方々と東京都市大学工学部建築学科小林研究室との協働作業となったこのプロジェクト。成果は今後に乞うご期待!です。

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